FC2ブログ

I Wanna Be With You

2016.03.06.Sun.05:12

夜のアダルトショップをMさんとのデート場所に選んだOは、直前、一度そこに赴いたことがあった。社内で内々の忘年会を開くことになり、幹事に選ばれたOは余興の景品にアダルトグッズを買うことになったのだ。それで、気心の知れた後輩と、そのアダルトショップに出かけたのだった。アダルトショップはDVDの販売がメインだが、男女問わないオナニーグッズも取りそろえていた。

冗談半分で商品を選びながら、ここにMさんを連れてきたら、という想像に彼は取り憑かれてしまっていた。そういう妄想に関しては頭の回転の速いOだったから、後輩とグッズを選びながら、様々なプレイの構想をその時すでに思い描いていたのだった。棚と棚の間の死角や、監視カメラの場所までも用意周到にOは下見した。逆に見慣れたアダルトグッズには目も触れず、店内の様子を探るために歩き回ったのだ。

そこは郊外型の大きな看板の出ているショップで、派手な外観は昔ながらの淫靡な雰囲気は全くなかったが、テレビのCMでも流れているように、そこが男の園であることは誰の目にも明らかだった。入り口付近には、まだおとなしめの雑誌などが並べられてはいたが、カーテン一枚向こうはもう別世界だった。そのまた一角に、アダルトグッズ専用のスペースが有り、品揃えは豊富だった。

もちろん、知識としてMさんはそこがどんな場所であるかは分かっていた。だが、Oにつれられて訪れるまで、実際に店に入ったことはなかった。それでも、初めて入った店内で、のれんのように下がったカーテンの向こうがどんな世界であるかは容易に想像が出来た。Oに促されてそのカーテンを潜ると、日付を越えた深夜にもかかわらず、店には幾人かの客の姿があったのだった。




藤田菜七子 原元美紀 杉本ゆりこ







スポンサーサイト
[PR]

コメント

管理者にだけ表示を許可する