FC2ブログ

Strange World

2016.01.22.Fri.03:45

れた髪をタオルで拭いながら一度消えたMさんは、おそらくキッチンからだろう、飲み物を乗せたトレイを持って再び現れた。二つのグラスには透明な液体が注がれていて、ソファの横にある低いサイドテーブルの上にそれをのせた。Oは下戸のはずで、おそらくはノン・アルコールのものに違いないが、あるいは、酔いに任せて猥らになることを求めて、Mさんだけは別の物を用意しているのかも知れない。

その間にOはテレビの方を弄り回していて、結果画面に映し出されたのはどうやらMさんの痴態を納めたDVDらしい。しばらくどれにしようかと選ぶ背中が、どこか嬉しそうに見えるのは錯覚だろうか。映像が流れ出し、音声は消されてあったが、天井近くに設置されたカメラからでも、大股開きで自分で自分の妃部を弄り回しているMさんの姿が、画面に大写しになっているのが分かる。

部屋に入ってきたMさんは、何も言わずにトレイを置くとソファに腰を下ろしてそのテレビを眺める。これまでのMさんの反応からすれば、即座に何かOに恥ずかしそうな小言を言うはずだったが、何も言わずにいるのは、きっとそれがもう常態化しているという証拠だろう。しかも、あくまでもそれは流しているだけで、二人で見ているわけではなかった。テレビとはまったく関係のない会話が、二人の間で交わされた。

そうやっていくらか落ち着くと、隅にたたまれていたマットレスを床に敷いた。立ち上がったOが敷き終えると、Mさんがソファに掛けてあったシーツのようなモノを簡単にその上に広げた。ヨガ・マットのようなタオル地の薄いカーペットのようなそのシーツは、マットレスにちょうど見合う大きさだった。舞台が整うと、どちらからともなくその上に腰掛け、二人は見つめ合ったのだった。





佐藤文香 しこちゅう 宇賀なつみ








スポンサーサイト
[PR]

コメント

管理者にだけ表示を許可する