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Quiet Dawn

2015.11.10.Tue.04:10

日の地方都市の夜は、郊外に限らずクルマの姿はまばらで、実際にホテルからMさんのマンションまでの行程は、スムーズなはずだった。それを、後続車がいない時を見計らって、男はひどくスピードを落として運転した。未だに夜が終わることを惜しむ気持ちが強かったせいだ。それは戯れの延長に見せかけていたが、どこかに何かを置き忘れて、それを思い出すような行為に見えた。

といっても二人の繋がりは突き詰めればセックスだけの関係で、会話よりも行為の方が先行していた。だから、口説くよりも実際に興奮を呼び覚ます行動だけが二人をつなぐのだ。それを分かっている男は、ホテルを出てすぐの信号待ちで、再び大きくなった勃起を晒してからずっと、それを仕舞うことはなかった。ホテルでは見ることに執着していたが、その時は見て見て、と立場を逆にしていた。

そしてMさんにそれを握らせ、扱かせながら運転し、信号待ちに出くわすと口に含むように懇願した。Mさんも、それほどまでに求められて拒否するほど無粋ではなかったので、やんわりと抵抗しながらも男の願いを受け入れていた。あくまでもおとなの遊びの延長で、その程度の戯れを拒否するほどMさんも無粋ではない。エスカレートすると、咥えたままクルマを発進させ、それを堪能するためにクルマのスピードを落とした。

それでも、ゴールはやがて訪れて、マンションの外れの空き地に着いてしまった。Mさんがさよならの言葉を準備しないうちに、男は最後の悪あがきを見せたのだった。名残を惜しむように男は唇を求めて、Mさんもそれに応えた。そして勢い余って再び二人は繋がることになったのだった。その様子をクルマの外でOが見ていることを、もちろんその時は二人は全く知らなかった。





鎌田那菜 山野上葵 大塚るな








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