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Don't Say Nothing

2015.08.18.Tue.23:51

座を掻いて座っているWの股間は、もうパンパンに脹らんでいた。ラフなチノパンに押さえつけられているようで、そっとそこを覗き込んだMさんは少しかわいそうと感じたほどだった。それを早く解放してやらないと、身体をおかしくしてしまいそうな錯覚すら感じていた。空調の全くない休憩室は、独特の臭気が充満していたが、その隙間を縫ってどちらからとも無く淫靡に溶けた香りが漂ってきた。

おそらく、Sの差し金だろうが、Wもこうなることは折り込み済みで、もしかしたらその思いだけで今回の再会を果たしたのかも知れない。Mさんの方はいつまでも後輩という意識がぬぐえずに、今までにもあった再会の時には、身体の関係など想像もしなかった。だが、思えばそれも不思議な話だった。Mさんに特定の相手がいない時にも、何度もあったことはある。タケシという存在を知られているなら、Mさんが本性を現しても弁解も少なくて済むというものだ。

手を伸ばせば届く所にいて、それを互いが望んでいるならば、素直にそれに従うのが道理だ、と今になってMさんはそう思った。関係など、踏み出してからまた新たに始まることもあるのだ。そう思って、Mさんは、あからさまに股間を覗き込むように、上半身を屈めた。Wもそこを覗かれていることを知って、隠そうとはしない。何か想像している?と小さくMさんは呟いた。返事はなく、お互いに照れたような笑顔を交わす。

そして一度上目遣いにWを見て、すぐに目を伏せるとやはり囁くように、その硬くなったものを出したら、と云った。その言い振りは、明らかに運動部特有の有無を云わさない上下関係を滲ませていたが、以前のようクッキリとはしていない。命令口調に紛れて羞恥を隠している言い方だった。それが、水泳部の部室で発せられたセリフというのが、Wに無意識の中に刷り込まれた上下関係のようなものを思い起こさせ、彼を素直に従わせたのだった。





多度津の花火が見える島 中野信子 バロン辻村








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