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Curse Me Good

2015.08.12.Wed.02:49

室にはWが先頭になって入っていった。馴れているのは、さっき彼自身が言ったように、今もコーチとして出入りしているからだろう。Mさん自身かつてそこを何度も通ったはずなのに、裁縫するとまったく別の景色に見えていた。その部室に、更衣室以外に鍵のかかるドアが無いのは相変わらずで、部室そのものの入り口はそのままプールへと繋がっていた。その通路を左右に割る格好で男女の部屋が別れていて、休憩室はその男子側にあった。

部室の中は意外に複雑な作りをしていて、初めて訪れるTSくんには、すぐにはその構造が理解できなかった。その点、Mさんはすんなりと休憩室に向かう。一度足を踏み入れると、さっきまでの違和感は消え、懐かしさを含んで記憶が甦ってくる。現役の頃、Mさんが毎日訪れていた時代と、ほとんど中は変化がなかった。それどころか、あの時のままの棚や机が未だに並んでいたのだった。

そんな感慨を無視するかのように、Wはまっすぐ用具倉庫に向かった。そこは彼にとってまさしく思い出の場所だが、それはバラ色に彩られているわけではない。貴重な体験をしたが、それがおおっぴらに自慢できるものではなく、どこか後ろめたさすら感じる、背徳の場所だった。元々、夏の始まりと終わり、そして年末の大掃除以外、滅多に足を踏み入れる場所でもない。

だから、今でも定期的に後輩の指導をしに訪れているが、用具倉庫にだけは入っていなかった。特に用事もないのだが、だからといってつい意識はしてしまう。気になっているのに足を向けられない、というのはそれだけでWの胸を締め付けて止まないのだった。それを払拭するかのように、Wはまっすぐ用具倉庫の前まで行き、その古ぼけた扉の前に立ったのだった。





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