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Dead Horse

2015.04.26.Sun.06:10

日という舞台をセッティングしたSくん自体、Mさんと顔を合わせるのは先輩の法要の時だけで、一年に一度がせいぜいだった。時折メールや電話で遣り取りはあるが、もちろん、裸体を見るのも先輩の葬儀以来のことだった。同行者の男達が主役のような体裁だったが、実のところSくんの願望も、色濃く反映していたのだ。どちらが仕掛けたのかMさんには分からないが、Sくん自身の欲望が重なっているのは間違いなかった。

眺めたままの自分に気づいて、慌てたようにSくんは視線をはずした。そのまま後ろを振り向いて、浴室へと続く扉に手をかけた。半分ほど明けて中を覗き込む。直ぐ向こうは内風呂になる。そこへ向けて、準備は良いかな?と中の男達に聞いた。俺たちより、Mさんの方だよ、と一人が云って、ドッと笑い声が起きた。陽気さは、どこか大学時代に戻ったような、あの狂乱の宴の趣を甦らせた。

その雰囲気に圧されるようにMさんの方に向き直ったSくんは、ひとつ頷くと、扉を全開にした。そこへ、Mさんは手で胸と股間を隠しながら、一歩前に出た。扉の枠が額縁のように切り取られて、Mさんの裸身が彫像のように浮かび上がった。そこに男達の野太い感嘆の声が被さっていった。騒ぎが一瞬にして収まり、そのまま低いうなり声の中に凝縮される。

頬をピンク色に染めながら、Mさんは小走りに中に入ると、かけ湯もそこそこに、すぐに浴槽の中に潜り込んだ。その恥ずかしげな慌てぶりに、待ち受けていた男達の方も、どこか羞恥を感じて、思わず視線を背けてしまった。陽気さに紛れるつもりが、一瞬にして緊張が漲ったぎごちない裸の再会だった。





森川ひかる 神崎亜子 大友美里







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