Between a Man and a Woman
再びキスを求めてきても、Mさんは拒否しなかったが、今度はあっという間に顔が離れてしまう。何かの合図のような、儀式めいたキスに唖然としている間に、後輩はMさんの背後に回る。スカートの中に手を入れたまま、Mさんの背中に張り付くように後輩は身を寄せてきた。ふくらはぎに何かが当たる感触がして、それが花壇の周囲に巡らされた煉瓦だと直ぐに気づいた。
そこからだと、ちょうど公園の遊具の向こうに、いくらか開けた街の風景が覗けた。暗がりに潜んでいるせいか、その向こうの街灯が自棄に眩しく感じる。人気のない公園の柵の向こうには、時々バイクが通ったり、人の歩く姿が見えた。おそらくは向こうから二人に注意を払うものは居ないだろうが、まったく見えない距離でも空間でもない。そこを敢えて向かせたのは、おそらくはOの指示だろうとMさんは思い至った。
彼になんて言われたの?とやや興奮混じりの声で訪ねると、後輩はもっと鼻息を荒くしていた。先輩にMさんをイカせたら、先にホテルに入っていいって言われたんですよ、と応えながら、彼の手はショーツ越しにMさんの最も敏感な部分に触れた。こうやって悪戯をして、と云ったきり後輩の言葉が途切れる。彼自身も、Mさんの官能の中心を捉えたことに気づいたのだろう。
そこを弄りながら後輩の手は徐々に上へとずり上がってきた。あっという間にショーツの布が途切れる。そこを指の感触で捉えると、あっという間にそこを乗り越え、中へと手を押し入れてきた。縮れた毛の感触があって直ぐに、熱く熱を帯びた肉に触れる。独特の柔らかさと滑りを持っているその肉を、後輩の手の平は覆い隠すように包み込んでしまう。そして中指を軽く曲げて押し出すと、急にMさんは腰が砕けたように下半身を艶めかしく悶えさせたのだった。

