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Lost Place

2015.07.01.Wed.22:59

館の最寄りの駅でレンタカーを借りたMさんとSくん、そしてTの一行は、一路市内中心部へと向かった。彼らの母校である大学は郊外にいくつかキャンパスが分散しているが、Mさんが通ったプールに隣接するキャンパスは、町中の雑然とした所にあった。商店やオフィスが入り組んで並ぶ狭い道路の真ん中を路面電車が行き交い、更に窮屈さを強調していた。

市内に入った所で、Sくんがもう一人、一緒に見て回りたいと云っている男がいる、と初めてMさんに云った。それを拒否する理由も何もなく受け入れたのだが、ただ、誰だろうかという疑問は残ったが、敢えてその時は聞こうとしなかった。大学時代に関わった人物なのだろうが、その意図していることは見当が付き、そういう思惑を抱いている人間が顔見知りにいるとは思えなかった。だからおそらく、尋ねても覚えてないのは間違いない。

そんな一人だろうと、Mさんは余り詮索することもせず、素直にSくんに従った。だが、ハンドルを握るSくんが走らせる路は私道を外れてさらに狭くなり、やがては住宅街に入っていった。そして、そこに現れた光景は、どこかで見覚えのある風景だった。ずいぶんと様変わりはしているが、道幅や曲がり角は変わってはいない。いくつもの思い出が、通りのそこここにかくていていて、Mさんの記憶を呼び覚ます。

それが、Mさんが学生時代に住んでいたアパートの近くだということは、すぐにわかった。あの、先輩と部屋でセックスしている最中にタケシが乱入してきて、なんとか逃げ出したあとにセックスした公園を見つけて、それは確信に変わったのだ。そのことをちゃんと確かめようとする前にSくんが、懐かしいでしょ?と彼女に声をかけたのだった。それは思いがけない場所であり、またMさんの何かを呼び覚ますことになるに違いない、とMさんは思ったのだった。





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Where are You

2015.07.02.Thu.02:02

年間住んでいたアパートは今ではもう立て替えられて面影は残っていなかったが、場所だけははっきりとMさんの胸に刻まれていた。唯一残っているあの公園を元に辿っていけば、簡単にも解いた場所へと帰ることが可能だった。ただSくんは、今はもうワンルームの豪奢にマンションになっているその前で少しスピードを落として、ここでしたよね、とMさんに確かめただけで、すんなり通り過ぎてしまった。

Mさんがここに戻ってくるのはその時が初めてではなかった。一人で、何となく訊ねてきたことが何度かあり、だから街の変遷もある程度は知っていた。だから、アパートが建て替えられた時点で、そこが思い出の場所という感慨からは離れてしまっていた。それから十年近くが経っているが、その間には一度も訪れたことはない。濃厚な四年間の残滓は、Mさんの中で既に乾きつつあったのだ。

だが、こうして大学時代の強烈な印象を引きずっている連中と訪れてみると、それはそれでおかしな感情がわき上がってくる。デジャブのような、或いはタイムスリップでもしたような思いが立ち上ってきて、最も濃厚に記憶を留めていた、その淫臭に噎せ返りそうになるのだ。思えば、今両親と同居しているマンションよりも、男達の精液に塗れているのはこの場所の方が勝っているような気がした。

思い出の余韻に浸っている内に、クルマは細い街路を走り、アパートの跡を離れていった。更に進むと、いくつかは昔のままの場所も残っていた。かつては学生街だったその街に、Mさんのセックスとは関係のない知り合いがかつて住んでいた場所が点在していて、その中にも昔のままの場所もいくつか残っていた。そのひとつひとつの思い出を甦らせている内に、クルマはその思い出の地のひとつの前で停まったのだった。





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Eyes

2015.07.03.Fri.11:52

ぼけたアパートは、その思い出の地の中で数少ないかつての面影を残している建物だった。その当時に新築だったのでかろうじて、数十年経ったその時まで残っていたのだ。周囲には同じようなアパートが並んでいて、今でも学生中心の住人が多く住んでいるようだった。大学へも歩いて行ける距離だし、近くに市電の駅もあって交通の便はいい。一人暮らしにはもってこいの環境だった。

Sくんが車を止めたそのアパートが特に思い出深いのは、Mさんが所属していた水泳部の後輩の一人が住んでいたからだ。Mさんの部屋から近いこともあり、またその愛すべきキャラクターもあって、もっとも目をかけていた後輩だったのだ。実力もそこそこあり、人望を集める理由には事欠かなかった。確か後に水泳部のキャプテンに抜擢されたはずだ。

Mさんは半ば手足のようにその後輩をこき使い、後輩もそれによく応えた。水泳部はほぼ、男女の区別がなくいつも一体で行動していて、Mさんとその後輩も一緒に泳いでいたのだ。Mさんがもっともその後輩を意識して覚えているのは、当時一緒に住んでいたタケシの目を盗んで、先輩を部屋に招き入れた時のことだった。その日タケシは部の飲み会に誘われていて、友人の部屋に泊まる予定だったのだ。

まさかの時のお目付役にその後輩を選んでいた。先輩が来ることをはっきりとは告げてはいなかったが、その理由を言わない代わりに、強圧的に後輩を言いくるめていたのだ。見透かされているであろうことは分かったが、それでもまさかタケシに告げ口するような男ではなかった。その顛末は以前話した通りだが、先輩風を吹かしていただけでなく、それなりにその後輩を信頼していた証でもあったのだ。





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Melt

2015.07.04.Sat.08:11

輩はその上下関係を幾らか残したまま、大学を卒業してからも何度か交流があった。先輩やDさんとは違う繋がりの、いわば健全な交友関係の中では、特異な存在かも知れない。他のキャンパスの同窓生は、結婚などの理由でいつの間にか音沙汰がなくなっていた。それだけ愛すべきキャラクターを、その後輩が備えていたのもあるのだが、後輩の方でも何かとMさんに礼儀を尽くしていたのだ。

大学卒業後、後輩はその大学のある地でダイビング・インストラクターの資格を取って就職を果たした。Mさん達が前夜泊まった観光地の近くに、小さな水族館があって、そこを拠点にしていたのだ。インストラクターの仕事の傍ら、水族館の管理も行っているのだ。海をテーマにしたリゾートパークのように整備されていて、底のスタッフとして彼は働いているのだ。

そこが時々地方都市のデパートの催し物会場などを借りきって巡回展を開く時がある。ダイビングのオフシーズンになると、後輩はそれについて回ることが多いのだが、Mさんの実家のある街を訪れる時には、必ず連絡を入れるのだ。事前に招待状のような手紙を送り、Mさんもそれに応えて必ず顔を出すようにしていた。ほぼ毎年、その巡回展はアトラクションとして回ってきていて、だから、後輩とは何年かに一度は顔を合わせていた。

そういったわけで、交流は細々とだが続いていた後輩がかつて住んでいた地に、クルマは止められた。後輩の顔はすぐに思い出されたが、まさかそこに、その後輩自身が現れるとは夢にも思っていなかった。アパートの階段から顔を覗かせた後輩が、実際にクルマを見つけてMさんに手を振った時には、信じられないとさえMさんは思ったのだった。前夜から自分の中にまだうっすらと取り憑いている淫靡なベールを思って、Mさんは慌てたのだった。





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Dive

2015.07.05.Sun.02:42

の男達はクルマを降りて後輩を迎えたのだが、Mさんは顔をこわばらせたまま動けなくなっていた。彼とは全くセックスとは関係のない繋がりを築いていて、どちらかというとそこまで踏み込んで欲しくない聖域の住人だった。それが、Mさんの意志を無視して絡み合い始めていた。陽気な笑顔で握手を交わすTなどを見ていると、昨夜の乱行の面影が張り付いて強烈な違和感をMさんに印象づけた。

そのことをなかなか受け入れられないMさんを見透かしたのか、再会の挨拶はクルマの後部座席を覗き込んだ後輩の方から向けられた。窓から顔を見せてMさん、と名前を呼ばれると、久しぶり、とぎごちなく応えたが、緊張の表情は解けなかった。それとは正反対に後輩はこともなげに笑顔をみせていた。屈託のない笑顔は、いつもの彼の愛嬌のある表情だった。

ただ、昨夜の宴は性欲の赴くままに彩られていたが、それを通り過ぎた今日にまで、それが延長しているとは誰も明言はしていない。どちらかというと、Mさんの方が昨夜の記憶に囚われすぎているのかもしれない。昨日の今日で、Sくんという存在があって、その余韻を僅かな欲望と共に反芻しているのはある意味仕方が無い。しかし、今日の夕刻には、懐かしい場所を巡って思い出話に花が咲いて終わった、ということになるかも知れないのだ。

そんな風に自分に言い訳を着けて、Mさんはようやく平静を取り戻した。後輩に会うのは、それでも何年かぶりだった。巡回展も都合ですれ違いがここ何年か続いている。年賀状を遣り取りしてはいたが、直接顔を合わせて言葉を交わすのは本当に久しぶりだった。Mさんはクルマから外に出て、相変わらず筋肉質の後輩の姿に、朗らかな笑顔をやっと返した。





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Stand in the World

2015.07.06.Mon.19:22

いに笑顔をみせて挨拶を交わしあったのだが、緊張のかげりは隠せずにどこかぎごちないままの再会を果たしたのだった。後輩もどことなくよそよそしい気がする。二人はとってつけたように握手を交わしたが、汗ばんだ手がMさんに緊張を伝えてきていた。何年かぶりでの再会ではあったが、いわば、Mさんの秘密の部分にもっとも縁遠い存在だったのを、やはり後輩の方でも認識していたのは間違いなかった。

ただ、その後輩にしてみれば、聖域に踏み込んでしまったという後悔よりも、どこかで秘密を抱えている、というような感じにMさんには思えた。その直感が、より一層彼女に緊張を強いていた。そもそも、TSくんの二人と、その後輩との関係が、同級生という以外に見いだせなかったのだった。その事実さえ、今になってようやく知ったのであって、考えてみれば当然なのかもしれないが、繋がりをまったく予期していなかった。

二人はその後輩を、Wと呼び捨てにしていた。それはMさんも同じで、大学時代からずっとそれは変わらなかった。タケシが普通にそう呼んでいるウチに、自分も移ってしまったのだが、その頃、他の女性部員も同じ様なものだった。大人として社会に出てからは、さすがに上下関係をひけらかして強圧的にあごで使うようなことはしなかったが、名前を呼ぶのだけはずっと変わらなかった。

それは水泳部の先輩後輩、という関係だけで成り立っていたのだが、当然Wの方でもそれはわきまえていて、一度もそれに異を唱えたことはなかった。そういう常識は弁えているからこそ、無理も言うが目もかける。それが大学の体育会系の所以だった。だからこそよけいに、場違いな所で顔を合わせてしまった、という違和感がずっと消えずに引きずってしまったのだった。





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In Scrying

2015.07.07.Tue.07:13

たり障りのない天気とか、何年ぶりにあったとか、そういう話でしばらく時間をつぶしたが、そういう話題が長く続くわけでもない。だが幸いに、その場所には懐かしさという思い出が潜んでいた。後輩はMさんの部屋に何度となく訪れたことがあるが、Mさんも後輩のこの部屋に良く出入りしていた。そんなこの場所を敢えて再会場所に設定した理由を、後輩の方から説明した。

最近このアパートを借り直したんですよ、という後輩は後ろの未だに変わらない古びた建物を見やった。あの頃新しかった壁や柱は、今はもう年季を感じさせる趣を備えていた。周囲の雑然とした感じは替わらないが、それも何処か埃を被っている。仕事で最近、大学に来ることが多く、その度にホテルを借りるのも面倒なので、プロジェクトが終わるまで借りることにしたのだと続けた。

未だに家賃が変わってないんですよ、と笑った後輩は、上がってみませんか、とMさんを誘った。その言葉に素直に従ったMさんは、鉄製の階段を音を発てて上った。あの頃は、スニーカーがほとんどだったので、ヒールの鳴る靴でその階段を上がるのは初めてかも知れない、と彼女は思った。階段を上がっていると、一番端の部屋からジャージ姿の女性が出てきた。かつてのMさんの面影と、その女性とかがオーバーラップする。

部屋に入ると、中は本当にあの頃のままで、タイムスリップしたような錯覚に陥る。借りたばかりで物が少ないせいもあるのだが、大学時代も同じようなものだった。元々机と布団敷かないような部屋で、その上Wは散らかすことのない几帳面な性格だった。それをMさんをはじめ、先輩達がどやどやと上がり込んで、いいだけ荒らしていたのだった。飲み会の二次会に良くこの部屋を使っていたのを、Mさんは懐かしく思いだしていた。





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